ある柴ワンコ

7月1日(金)
どこから話せばいいのだろう。
ある柴犬のお話。

去年の秋だったかなぁ・・・
私の散歩道の途中に、
可愛い柴犬の小犬が登場した。
ついこの間まで空き家だった家のベランダにつながれていた。
散歩の行きも、帰りも寄って、その犬と遊んだ。
お蔭でその犬からも、私はすっかり好かれていた。
(ビーグル犬かんなは、動き回ってうるさい犬は大嫌い。だから無視)

その飼い主とも親しくなった。
なんと、その飼い主は小学4年生の女の子なのだ。
聞けば、エサ代も自分の小遣いでまかない
散歩も全部するのだと言う。

ここまで聞くと、なんてエラい子なんだ、と思うでしょう。
でも、小学4年生が責任を持って飼う、というのは、
やはり、無理だと言わざるえなかった。

親が絶対面倒をみない、という約束なのか、
その柴犬を飼う境遇は、余りにも過酷だった。
冬になっても、寝るのはコンクリートの上だった。
その女の子に、毛布をあげようか、と何度思ったか知れない。
女の子の母親は、犬に近寄ってくる犬好きたちを、いつもにらんでいた。
本当にキライなんだろう。
冬もずいぶん経ったころ、ようやく犬用の敷物が用意され
小さな、ケージ(よくあのサイズで入るなぁ・・・と感心するほど小さい)も用意された。
散歩に連れ出すタイミングとは、ほとんど合わず
散歩も、どの頻度でしているのか、全くわからない。

それでも、その柴ワンコは、本当に天真爛漫だ。
いついっても、飛び上がって喜び、大騒ぎし、
つまらないと、エサばこをかじり、自分の上に干してある洗濯物をひきずりおろし、
ケージだって、ひっくり返して、かじれるところはかじっていた。
エネルギーに満ち溢れて生きている。

最近大きくなってきて、少しは静かに寝ている姿も見るようになってきた。
見た目は、だんだん成犬になっている。
雨の吹き込む場所につながれているので
雨が降ると、顔に水がかからないように、小さく丸くなって、寝ている。
健気だ。

あの犬を見ていると、
自分の環境を恨んだりすることもなく、
ただ、その場所で生きることを楽しんでいるのがわかる。
ペットを飼う環境だって、
家の中にいる犬がよくて、外飼いの犬が可哀想・・・なんて思いが
偏見だと、学ばせられていた。

ところがだ。

今週の月曜日、忽然と柴ワンコが、ケージごと姿を消した。
犬を飼っている形跡がすべてなくなった。
胸がつぶれるような気持ちに襲われた。
いや、きっと、誰かにもらわれて行ったのだろう。
誰に飼われても、今よりは、環境がいいはずだ・・・
と言い聞かせて。
それでも、今日、孫のゆいに、話して聞かせたところ、
泣きだして止まらなくなってしまった。

しかし、また、ところがだ。

涙の乾いた孫のゆいが、柴ワンコのおうちだったところに行きたい、
というので、今日の午後、晴れ間を見て、犬の散歩に出た。
その家のずいぶん手前にある公園に、まず寄って、
ワイワイ騒いでいた。
すると、ふと、遠くから視線を感じた。

あれ!?
こんなところに柴犬?
なんてこんなに、嬉しそうな顔してるの?
あれ!?
「あなたじゃないの~~~~」
そう、あの柴ワンコが、全く違うところにつながれていたのだ!
よく見れば、あの貸家の裏だった。

人どおりがなくて、ちょっと退屈かもしれないけど、
土の上だし(穴も掘れる)、日陰だし、
暑い夏もここなら、大丈夫そうね。
あ~~~よかった。
犬のこと考えていてくれたのね・・・あの飼い主。
(最も、うるさい犬好きたちを蹴散らすために、
裏につないだのかもしれない)

あのまんまるお目目が、こちらを嬉しそうに見ていた、
あの光景が、私には忘れられない。
シアワセな午後になった。

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by kusanohana-nonchi | 2011-07-01 00:00 | ビーグル犬かんな | Comments(0)