沈黙~Silence~
2017年 01月 31日学生時代に読んで
かなり強烈な印象・・を持っていた
遠藤周作の「沈黙」が映画化された。
夫から誘われて映画を見てきた。
ほんとは見たくなかった。
高校時代、
神さまは沈黙したままで
結局いないんだろう・・という
読後感を持ったからだ。
映画を見て私の弱い信仰心が
揺らいだらどうしよう・・と心が
ざわついていた。
本棚から昔の文庫本を探したが
なんか見つからないし、
小さい字の黄色く古びた文庫本より
今のがいい、と新しく買った。
映画までに読んで備えた。
それが不思議なもので
高校時代には
ただ神はいないんだ~との思いしか
残らなかったが
今回読んでみると
全く違う結論が導かれていたのだ。
最後には沈黙の中にいる
神の存在がはっきりあった。
ほぼ原作通りに描かれている、という映画は
耐えられない苦しいシーンもたくさんあったが、声をあげてしまったり、泣いてしまうようなことがなかった。
長崎における弾圧の歴史は
つらく苦しく筆舌に尽くせないが、
とにかく救いはあった。
自分の生ぬるさにうんざりし、
心が奮い立った。
友人は魂は自由だ!と言っていたが、
なるほど。そうだ、と思った。