せつなくて、哀しい

7月6日(日)
今日も暑い1日だった。
もう真夏だと覚悟したが、考えたら、まだせみが鳴いていない。
せみが鳴くと夏がもっといい感じにも思えるし、
暑さが倍増されるような感じにもなる。

さて一昨日、ある、せつなく哀しいできごとに遭遇してしまった。
夕方の犬の散歩中。
私は4車線の幅広い道路に添った、歩道を歩いていた。
人通りがほとんどない、車専用道路のようなことろ。
すると、反対側の歩道を、
すぐそこにあるコンビニの店長さんが
背広のまま走っていくのを目で追った。
「背広でどこまで走るのかしら?」

すると、走り続けるその先に、病人のような老人が歩いていた。
よろよろ歩いている。
よく見ると、父が入院していた(透析)病院の、入院患者用のパジャマを着ている。
その病院は、その広い道路をまっすぐ200mくらいいったところにある。
言い換えれば、病院からは、少し遠いけれど、まっすぐ歩けばある
最寄のお店ということになる。
「コンビニって、今や、病人やら老人への声かけまでしてるんだ・・・」
私は感心していた。

ところが、その2人のやりとりが微妙に雰囲気がおかしくなってきた。
(歩道の距離が離れているので、無言のお芝居を見ているようである)
店長さんが、威丈高に、老人の前に立ち、
険しい表情をしている。
店長さんの手には菓子パンがあった。
「・・・・・万引きだ・・・・」

結局、その老人は、来た道を引き戻されていった。
今どきは、万引きが多いから、老人で、病人で、それがパン1個でも
目こぼしするわけにはいかないのだろう。
私はそれを責めたりする気持ちにはならない。

私は父があの病院に入院していた時の気持ちに引き戻された。
父がパジャマのままいなくなって、探したこともあった。
最後に近い頃の入院では、現金を1円も渡すことを禁じられていた。
もし、父が、もう少し体力があったら、
お金がないからと言って、強引にコンビニでパンを持ってきてしまうようなことが
起きていたかもしれない。
その時、父は人生をずたずたにされるように、罵詈雑言をあびせかけられ
私が平謝りする・・・そんな図が浮かんできた。

あの老人も病院に連絡を入れられ、家族に連絡が行き、
大騒ぎになったことだろう。
もう、ずたずたにされるプライドもなくなっているのかもしれない。
プライドがあったら、100円程度のものを万引きしたりしないだろう。

せつないなぁ・・・哀しいなぁ・・・
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Commented at 2008-07-07 00:39
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by kusanohana-nonchi | 2008-07-06 22:01 | 日々のつぶやき | Comments(1)